かたつむりの会とは、有機農家やそれに準ずる生産者と、福山市・尾道市を中心とした消費者からなる会です。
生産者は人にも地球環境にも優しい作物を作り、消費者はそれを食べる(買い支える)ことにより、持続可能な農村を未来に残したいと考えています。
単に作り手と、買い手としての関係ではなく、毎週末の配送の時や、定期的に行われる産地見学会やイベントなどを通して、お互いに楽しく学び合い、交流を深めあう、大きな家族のようなコミュニティです。
かたつむりの会の生産物の特徴
①妥協せずに安全な食物を作ります。
化学肥料、化学農薬などは使用せず、自然豊かな環境を最大限に活かしながら作物を育てています。
ふかふかの土作りは落ち葉を集めるところからはじまり、動物の糞や米ぬかなど、自然由来の有機物を混ぜて発酵させます。
栽培中も薬に頼らないため、必要な除虫、除草作業はとても手間が掛かります。
順調に育っているかなと思ったら、虫に食われたり、天候不良で枯れたり、病気になったり。
やっと収穫かと思えば猪やカラスに食べられたり。
そういった厳しい自然環境を乗り越えた野菜や米をお届けしています。
高額な費用が発生することもあり、有機JASを取得していない農家さんもいますが、全生産者さんがそれと同等、もしくはそれ以上の安全基準をクリアしています。
②野菜嫌いな子もパクパク食べる美味しさ。
かたつむりの会の野菜は、子どもも大好きです。
トマトも、きゅうりも、大根も、人参も、葉野菜も、まずは生で食べ比べてみてください。
最近の野菜は果物のように「糖度」で美味しさをアピールする傾向にあると感じますが、
会の野菜は、「甘味」、「苦味」、「旨味」に加え「瑞々さ」や「食感」など、
「野菜本来の美味しさ」を感じることができます。
”時折スーパーの野菜を使ったら、子どもから「これはいつものじゃない」と言われた”、というようなエピソードは、会のあるある話です。
③農業を通して地球環境を守っています。
土の中にいる微生物は、有機物を分解し、植物の栄養を作り、植物は虫に食べられ、虫は動物に食べられ、生き物の糞や死骸は、微生物を介して土に還る。
自然は絶妙なバランスで成り立っており、私たちも自然のサイクルの中で生かされています。
自然に敬意を払い、自然と向き合い、自然の、命の活かし合いの中で農業に取り組み、自然環境を守っています。
イノシシに隅から隅まで掘り起こされた田んぼから見えてくること
例えば、写真の【冬の田んぼ】。
境界を挟んで右はごく一般的な田んぼです。左は会の田邊さんの田んぼです。
右の田んぼは、収穫後、コンバインのタイヤの跡ついたままです。
一方、左の田邊さんの田んぼは、イノシシが土の中の餌(昆虫)を求めて掘り起し、隅から隅までデコボコしてます。
「ここには餌となる昆虫が豊富にある」と、野生動物も分かっているのです。
事実、この田んぼには、絶滅危惧種の植物(シャジクモ)や、準絶滅危惧種の昆虫(クロゲンゴロウやガムシなど)をはじめ、様々な貴重な生物が数多く共存しており、
この田んぼには農研機構の生物の研究者が足繫く通われており、生物多様性の豊かさにおいて、最高ランクの「Sランク」の評価をつけられました。
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流通の仕組み
生産者が直接、福山市・尾道市に安心安全な新鮮野菜をお届けしています。
かたつむりの会生産者は、毎週土曜日に、福山市・尾道市エリアのそれぞれのブロックに、旬の採れたて野菜や米、きのこなどを直接配送しています。
消費者会員さんは、配送の時間に合わせて最寄りの配送先のブロックに集まり、野菜の仕分けをして、各家庭に持ち帰ります。
(各家ごとの配送サービスはしておりません)
卸業者を介せず、数十世帯の消費者会員さんが1週間分の量をまとめて注文し、さらに仕分けもセルフで行うことによりコストを抑え、低価格で販売することができています。
耕す家族 生産者の紹介
かたつむりの会の生産者は、有機JAS取得をしている農家と、それに準ずる、安全で環境に配慮した農法で野菜を育てている農家さんで構成されています。
伊勢村文英さん、徹さん
〈神石こだわり農場代表、かたつむりの会 事務局〉 農業歴40年
にっぽん昔話にでてきそうな神石高原町神石地区の山奥で、親子二代で化学農薬、化学肥料を使わずに愛情込めてこだわり野菜を育てています。
栽培品目
ニンジン、ダイコン、タマネギ、ネギ、キャベツ、キュウリ、ナス、トマト、ピーマン等
メッセージ
農業は命の活かし合い。キャベツの青虫、これは害虫、でも彼がいなければ天敵寄生バチは生きれない。
地球上では何らかの形でつながっている。自然の連鎖、私たちもその中にいる。持続可能なこれを大切にして、約50年間、子どもたちの未来を考え、命の源である安全な食べ物を生産しています。
食べる家族 消費者会員さんの声
かたつむりの会って正直どうなの?消費者さんの本音を聞いてみました。
黒田さん
~おばぁちゃんから娘、孫の代へと紡がれて40数年~
入会のきっかけ
おばぁちゃん(義母)が、前進の【わかつちの会】の時から40数年の付き合いだったことがきっかけで入会しました。
入会して良かったこと
子どもが好き嫌いなく良く食べます。
例えば、白米は何も味付けしなくてもそのまま食べます。
人参のような甘味が感じやすい野菜はもちろん、苦手な子どもが多い、小松菜のような青臭さがある野菜も食べます。
甘みや旨味が他の野菜と違います。
また、先輩ママさんから、レシピを教えて貰えるので、料理のデパートリーが増えました。
イベント
かたつむりの会では、収穫感謝祭や、現地勉強会、花見などのイベントを開催したり、尾道市で開催される「おのみち家族の台所」等のイベントでの出店をしています。
近日中に開催されるイベント
現在のところ、イベントの予定はありません。
会のお便り
毎月生産者グループから発行される、温かみ溢れる手作りのお便りです。
よくあるご質問
Q.生産者さんの野菜や米などは、どのようにして購入ができますか?
A. 消費者会員にご登録後、定期注文書に品目と数量ご記入いただきます。
その後、毎週土曜日に指定のブロックにて注文したお野菜などをお受け取り頂きます。
まずはお試しで注文してみたい方も対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
Q.配送エリアを教えてください。
A. 配送エリアは、福山市と尾道市です。各家への配送ではなく、各地域ごとに「ブロック」を設けてまとめて配送しています。
それ以外のエリアは対象外になりますが、飲食店様など、ある程度まとまった量をご注文される場合などは郵送などで対応できることもありますので、ご相談ください。
Q.どのような種類の作物が購入できますか?
A.季節によりますが、年間を通して、
野菜約72種(山菜や蒟蒻、きのこ、漬物など含む)
米・雑穀(まめ、小麦粉、きなこ、米麹、味噌、もち、えごま油など)約30種
その他(卵、鶏肉、梅、栗)など、四季を通して旬の作物をご注文いただけます。
Q.野菜やお米はどのくらいの価格ですか?
A.かたつむりの会では、様々な効率化や工夫をして、安心・安全・美味しい作物を低価格でお届けしています。
例えば2022年度の代表的な作物の価格は以下の通りです。
じゃがいも 1kg 230円
ほうれん草 500g 320円
きゃべつ 1玉 180円
とまと 1kg 630円
お米 10kg 4725円~
※価格は毎年変動することがありますが、一度決定した価格は原則として1年間変動しません。
Q. 支払い方法を教えてください。
A.毎月1回、一ヶ月分の請求金額をまとめてお振込み頂いています。
Q. 注文した野菜や米などの費用以外に掛かる費用はありますか?
A. 年会費3,000円及び、イベント(収穫感謝祭など)の際に参加費を頂いています。
配送料は、年会費や野菜の売上から捻出しています。
お問い合わせ
リンク
かたつむりの会の会長を務める田辺さんが経営しているTANABE FARMのHPです。
農林水産省が主催する「環境保全型農業推進コンクール」(平成26年度)でかたつむりの会として「生産局長賞」を受賞しました。消費者と生産者が一体となった次世代の育成と、有機農業を通じた定住・就農の推進による地域活性化が評価されました。
中国四国農政局による、受賞後のインタビューはこちらをご覧ください。